スクリューコンベアとは

 モーターによりスクリュー軸を回転させ、らせん状のスクリュー羽根と搬送物の摩擦により物資を輸送する機械がスクリューコンベアです。
 スクリューコンベアは粉粒体をホッパーから排出、輸送する際に最も多く用いられ、定量性を保ちながら排出することが可能で、発塵の処理も行いやすいという特徴があります。様々なホッパー(投入口)の形状に応じた要求にも対応できる多様性をもった粉体ハンドリング機器であり、ごみ処理場や産廃処理場等にも必ず設備されております。スクリューコンベアは回転に沿って搬送物がスクリュー羽根に接触することで輸送されるもので、ピッチ(羽根と羽根との間隔)が長くなると輸送量も多くなります。搬送物とスクリュー羽根の摩擦により輸送しますので、スクリュー羽根が摩耗しやすく、そのためスクリュー軸の定期的なメンテナンスや交換が必要となっています。

 弊社が製作するスクリューにはいくつかの種類があり、その一つがテーパースクリュー(軸が排出側方向に太くなるもの)で圧縮しながら輸送することを目的とするものです。圧縮輸送には水分の多い搬送物の脱水効果があります。また、カットスクリューは羽根を数か所切り欠くことで搬送物を送りながら攪拌、粉砕することができます。
 スクリュー羽根の形状により物質の輸送中に攪拌、粉砕、加温、脱水等の各処理が可能となるため、これからも研究することでさらに市場ニーズに応えることができます。

スクリュー羽根の製作について

 弊社のスクリュー羽根は鋼材(SS400、SUS304等)をドーナッツ状の展開寸法に切断し、それをスクリュー成形機により曲げ加工するものです。スクリュー羽根の製品は鋼材の厚み、外径寸法、ピッチ、内径寸法の指示を客先から受け製作します。
 各寸法指示に従い展開寸法を計算式により算出しますが、外径寸法と内径寸法の差の羽根幅により内角と外角の曲げ角度の違いが出ます。曲げ角度の違いはスクリュー成形機で曲げる際に板厚に大きく影響を及ぼし、外径角度は曲げが小さく、内径角度は曲げが大きくなることで、鋼板の伸びの違いが出ます。鋼板の伸びは予測できないために、本来は仮製作が必要となりますが、現在はそれに対応するよう仮製作を省き、過去の製作データを参考に製作を行っています。データの展開寸法をもとに製作しても外径寸法、ピッチ、内径寸法、鋼材の違いにより図面寸法とは隔たりがある場合もありますが、社内基準を適用し、納品させていただいています。